面白いストーリーの作り方

進展させて因果関係でつないでこそ各シーンに意味が生まれる

目次

ストーリーの途中で起こる出来事にはすべて意味がないといけません。

起こった出来事の影響で事態が進展していくようにしましょう。

何も影響を及ぼさないようなシーンは存在する意味がありません。無駄。ジャマなだけ。

しかしこうした無駄シーンはつい作ってしまいがちです。そしてこの無駄シーンのせいでストーリーが機能しなくなり、取り返しのつかないことに。

進展がないとピンチが機能しなくなる

前ページの「それぞれのシーンを面白くするコツ」でも少しだけ触れましたが、ひとつのシーンのあとには進展が必ず必要です。

これがいかに大事かを勉強するときに一番わかりやすい例はピンチのシーンです。

建物に潜入して机をあさる主人公。すると誰かが階段を上がってくる足音が。

クローゼットに身を潜める主人公。

足音がドアの前で止まる。誰かが部屋に入ってくる。

ピンチのお手本のようなシーンです。

しかしよくやる失敗があります。何の進展もないまま終わってしまうパターンです。部屋に敵の警備兵が入ってきたけど「異常なし」とすぐに出ていって事なきを得てしまいます。

これは絶対にやってはいけない失敗です。

主人公がピンチに陥った以上は必ず事態を進展させないといけません。

入ってきたのは美人女性警備兵で、敵でありながら主人公は彼女に恋をしてしまうとか。あるいは入ってきた女が死んだはずの女で「アイツ生きていたのか」みたいな展開になるとか。

とにかく進展させること。

何も進展がないと意味のないシーンになってしまいます。退屈防止のために誰かが階段を上がってきただけに。

これをやってしまうと次回以降のピンチが機能しなくなります。だってさっきはクローゼットに隠れて簡単にやり過ごせたから。結局何も起きなかったから。

「ならば次に主人公がピンチになったときも結局何も起きないのではないか」

「またもや簡単にやり過ごせるのではないか」

観客にそういう心理が生まれてしまいます。

「鍵がかかっていて扉が開かない」みたいなシーンを2回目のピンチシーンとして用意しても、もうピンチとしては機能しません。

どうせ何事もなくクリアするだろうと思われてしまいます。

そしてもしその通りあっさり鍵が開いてしまったら「ほらやっぱり」となります。2度もこんなシーンが続いたらもう絶望的です。観客は席を立ちます。

「なんかこの映画つまらないな」「理由はわからないけど退屈」「主人公はちゃんとピンチに陥っているけどなぜかハラハラドキドキしない」

そんな心理状態になってしまいます。

そうならないためにはピンチに必ず進展を入れましょう。クローゼットに隠れたけど敵に見つかって最終決戦、みたいにはならなくてもいいです。ちょっとしたことでもいいので、とにかくストーリーを進めるような出来事を絡めていきます。

そうすることでそのピンチには意味が生まれます。ただの盛り上げシーンでは終わりません。

次回以降のピンチだってちゃんとピンチとして機能してくれます。「1回目のピンチでは事態が大きく動いた。それなら今度も何か起こるのでは」観客は潜在意識の部分でそのように感じてくれます。

ピンチのたびにストーリーが進展するので観客はピンチを楽しんでくれるようになります。ちゃんとハラハラドキドキしてくれるし、何かが起きそうという期待感を持ってくれます。

シーンを因果関係でつないでいく

ピンチを例に進展の必要性を説明してきました。

しかしこれはピンチのシーンだけの話ではありません。すべての個別エピソードに進展が必要です。意味のないシーンを入れてしまうとストーリーはどんどん機能不全を起こして駄作になっていきます。

ストーリー中で起きる出来事はすべて因果関係でつなぎましょう。そのシーンのせいで次のシーンが生まれるという形に。

次の例などがわかりやすいでしょう。

体操服に穴があいていることに気づいた女性主人公。

こんなときに限って廊下の先から憎たらしいアイツがやってくる。慌てて隠れる主人公

物陰から見ていたら、アイツが実は怪我を隠していることを知ってしまう

ミスを責められているアイツをかばう主人公

ふたりは付き合ってると学校中の噂に

アイツの態度がさらに硬化。話してもくれなくなる

起こった出来事がどんどん次の展開につながっていきます。

こうすることで観客はストーリーに引き込まれていきます。何か起きるたびにストーリーが進みますからね。観客は出来事が起きるたびにハラハラドキドキしてくれるようになります。

体操服に穴があいていても隠れるだけで事なきを得たら、もう観客を引き込むことはできません。隠れていたせいでアイツの秘密を知ってしまうというような進展が必要。そして秘密を知ってしまったせいで次はミスをかばうという展開につながっていきます。

かならず進展を入れてそのシーンを因果関係のひとつに組み込みましょう。

2時間ぐらいの映画の脚本とか短編小説だと意識しなくても出来ている場合が多いのですが、大長編とか連載作品になるとなんの進展もないシーンをついあれこれ作ってしまいます。

推理小説とかだと聞き込み捜査のシーンなどでこれをやってしまいがち。何の手がかりも得られない聞き込み捜査を延々と続けてしまいます。すぐに事件解決のヒントが見つかると面白くありませんが、何の進展もないシーンの羅列はもっと面白くありません。

何か進展を入れましょう。容疑者の昔のワル仲間のところへ聞き込みに行ったとき若手刑事が「何か隠してるだろ!」と暴走するとか。これが原因でベテラン刑事と若手刑事が別々に捜査をすることになれば、そのシーンに意味が生まれます。

長大な作品だとすべてのエピソードをつないでいくのは大変になります。でも無駄シーンを増やすとストーリーはあっという間に機能しなくなります。ちょっとした進展でもいいので必ず何かを入れるよう心がけましょう。

関連記事:各シーンの作り方

進展させて因果関係でつないでこそ各シーンに意味が生まれる
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シーンの作り方についての解説はこれで終了です。

次のページからはストーリーの結末について解説します。

関連記事:ストーリーの結末

 

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